本研究室では


確率論・統計学に基づくモデリング技術 (確率的情報処理技術)と

データサイエンス への応用


を中心の柱とした研究を日々行っています。研究の主なテーマは以下の通りです。
[Last Updata: 2014-12-10]

機械学習

たくさんのデータを使って「賢い」コンピュータ(人工知能)を作ることを可能にする、機械学習 (machine learning) と呼ばれる技術が世界的に注目されています。 簡単に言いますと、まるで生徒が先生から知識を学んで賢くなっていくかの如く、「コンピュータ(生徒)が現実のデータ(先生)から知識を吸収して賢くなっていく」ことを可能にする仕組みをつくる技術です。


本研究室では機械学習のためのより良いモデルの研究やより良い計算アルゴリズムの研究、そしてそれらの技術の応用(パターン認識データマイニング等)の研究を進めています。

例えば、自分自身の経験をデータとして(人が何も教えていないのに)「一人で勝手に賢くなっていくようなコンピュータ」も機械学習の方法を用いれば作ることができます。このような技術はロボットの AI やゲームの AI などに応用が可能です。


キーワード : ニューラルネットワーク ・ ボルツマンマシン ・ 強化学習 ・ ディープラーニング

コンピュータビジョン

コンピュータに人間のような高機能の「目」を備えることがコンピュータビジョン (computer vision: CV) の究極的な目的の一つです。 古くから研究されてきている信号処理・画像処理の技術と上述の機械学習の技術との融合によりコンピュータビジョン分野は現在急速に発展しています。本研究室は確率を用いて定式化された画像モデル(確率的画像処理技術)を武器にコンピュータビジョンの問題に取り組んでいます。

例えば、人間は少しくらい乱れた画像でも元々それがどんな画像であったかを想像することができます。コンピュータに同じようなことさせることを考えた場合、コンピュータが自身の内部でその乱れた画像を元々のキレイな画像に直せている必要があります。 これは「画像修復」と呼ばれる課題で古くから研究されている非常に重要な課題です。


はノイズで乱された画像を確率を用いた画像モデルで修復した例です(この例では劣化画像5枚を用いて修復しています)。


は赤色の落書きで乱された画像を確率を用いた画像モデルで修復した例です。 以上の例はコンピュータビジョンの基礎中の基礎の技術ですが、より発展したシステムの土台を構成する非常に重要な技術でもあります。 本研究室では上記のような基礎的な技術からその応用技術まで、広くコンピュータビジョンのための信号処理・画像処理の研究を行っています。


キーワード : ベイズ推定 ・ 確率的信号処理 ・ 確率的画像処理 ・ 画像認識

ソーシャルネットワーク

世の中には様々なネットワークが存在しています。例えば


は宮城県仙台市の道路ネットワークです。恐らく道路網が一番身近に感じるネットワークでしょう。 しかし、現代社会においてはネットワークというものはより広義的に使われます。例えばインターネットもネットワークの例と言えます。 道路のように目に見えるネットワークだけでなく、目には見えなくとも例えば人と人や物と物のつながりをリンク(道路)と見立てて、仮想的なネットワークとして全体を見るというようなことをします。 そのようなネットワークを総称して社会的ネットワーク(ソーシャルネットワーク) (social network) と呼ぶことがあります。 人と人のつながりであるならばソーシャルネットワークサービス (SNS) という名前で言えばあるいは馴染みがあるのかも知れません。

ソーシャルネットワークの問題は比較的新しい部類の問題であり、研究しなくてはいけないことがたくさんあります。 例えばネットワーク上の情報の流れ(情報伝搬)を予測したり、ネットワーク構造から人や物をいくつかの特徴的なグループに分けたり、データからネットワークの構造を推定(データから誰と誰がつながっているのかを推定)したり。。。それらを高速に高精度で処理するシステムが求められているのです。 本研究室では、確率を用いて定式化されたネットワークモデル機械学習を基礎として、ソーシャルネットワークのそのような諸問題に取り組んでいます。


キーワード : 交通予測 ・ 確率的ネットワーク推定 ・ コミュニティ抽出 ・ ネットワークマイニング

情報統計力学

情報科学で扱うデータはしばしば非常に膨大なサイズになります。 例えば上記の画像処理であるならば、720p の HD 画質で1280×720=92万1600個のピクセル(画素)を取り扱う必要がありますし、人間関係のソーシャルネットワークならば考える人の数分のデータを扱う必要があります。 しかもその膨大なデータは互いに何らかの関連性を持っており、そのような複雑なデータの取り扱いはやはり一筋縄ではいきません。 そんな一筋縄ではいかないような膨大なサイズの複雑なデータ(いわゆるビッグデータ)を、いかにして処理して高品質のシステムを構築するかが情報科学の重要な目的の一つとなるわけです。

そのような目的意識に一つの道筋を与えるのが情報統計力学 (statistical mechanics of information processing) です。 情報統計力学は情報データを扱う情報科学分野と自然科学を扱う物理学分野である統計力学とが融合した学際的領域に位置した分野です。 統計力学はそれこそ今で言うところのコンピュータなんか無かった時代から、超膨大なサイズの要素(原子や分子)が織成す自然現象を解明してきたという歴史を持ちます。 そこで、原子や分子を情報科学的なデータに読み替えれば、古来から培われてきた物理の技が情報システムに転用できるのでは?と考えれば「なんで突然物理なの?」という疑問に対する一つの回答となるのかも知れません。 実際、情報統計力学的な技術は上記全部のテーマの土台支える重要な技術となっています。本研究室では、情報統計力学の基礎研究から応用研究に至るまで幅広く研究しています。


キーワード : 確率伝搬法(平均場理論) ・ 情報処理システム解析 ・ ビッグデータ解析

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